よく、資金調達に強い税理士を探す、という条件が、税理士紹介サイトで書かれていますね。
銀行とコネクションのある税理士が、口を聞いてくれれば、銀行がお金を貸してくれる、
世の中はそんなに簡単ではありません。
長年の経営指導で、黒字決算をする体質が出来上がることを通じて、
あの税理士事務所の関与先なら大丈夫だ、という、銀行側の風評ということはあるでしょうね。
基本的には、試算表数値を分析して、筋肉質な経営数字にする、そういうことを通じて、
関与先企業が、資金調達をしたいときに借りられる企業になるわけです。
例えば、月額顧問料４万円程度で、残念ながら銀行に出せるような資金繰り表を作っていくことは無理です。
きちんとした資金繰り表を作成するには、もちろん企業の規模も必要ですが、
最終的に銀行がお金を貸してくれるようにいろいろなところを整えることも含めた場合には、
２ヶ月はかかると考えていただく必要があるでしょう。
２ヶ月間、何度も会社訪問、インタビュー、精緻な資金繰り表を作成するのに、
税理士事務所が、無料サービスで作成できるということには、残念ながらならないでしょう。
常に、銀行に出せるような資金繰り表を常時作成していくためには、その業務だけで、
月額５万円以上は最低必要というのが相場になると思います。
その作業をするための、税理士事務所側での別途の設備投資も必要になりますし、
何より、専門知識のある人が、その専門知識を活用した作業をしなければならないのですから。
税理士紹介業者さんのバナー広告で、
「あなたは税理士報酬を支払いすぎています」というものがありますが、
ある税理士紹介業者さんの平均的な紹介顧客の税理士報酬年額は、４０万円弱、
月額2.5万円程度が多いと言います。
残念ながら、月額2.5万円程度では、銀行に提出できる資金繰り表を作ってあげることは
無理と言わざるを得ません。
そういうことはやらない水準の金額に、税理士紹介業者さんは誘導していると言えます。
結果として、関与先企業が、安ければいい、ということで、低料金、低サービスの税理士事務所に
流れてしまい、低料金ということは経験も知識も低い税理士になるわけですが、
あまり良い結果に鳴らないでしょう。
経験も知識も高い税理士は、残念ながら税理士紹介業者さんのサイトにはいない、
と考えたほうが良いと思います。
本当に、資金調達に強い税理士を求めているのであれば、紹介業者さんのサイトの中から選ぶことは、あまり良い結果にならない気がします。
当事務所では、バランス良く、何とか資金繰り表を、必要な際に短時間で作り上げる態勢を整えています。もちろん、別途の費用はかかると言わざるを得ませんし、
資金調達を必要とする企業は、経営財務に課題があるわけです。
資金繰りを見て、そうした課題を解決することを通じて、銀行がお金を貸してくれる資金繰り表になるのです。
以上、資金調達に強い税理士事務所、そういうメッセージを発している税理士事務所は少なくありませんが、決して、低料金で良い仕事はできないだろう、と思いますので、あえて書いてみました。
ぜひ、低料金にこだわらずに、本当に会社にプラスになる税理士事務所に出会ってほしいと思いますね。（了）
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